虫歯の進行について
進行段階 | 症状 | 治療法 |
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C0 |
歯の表面のエナメル質が溶け始め、白く濁って見える状態です。痛みなどの自覚症状はまだ現れません。 |
歯面の汚れを落とすことが基本です。歯みがき指導やフッ素塗布で再石灰化を促すと治癒が期待できます。 |
C1 |
エナメル質がさらに溶かされ黒ずんで見える状態です。冷たいものを口にするとしみることがあります。 |
虫歯部分を削り、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて補います。 |
C2 |
エナメル質の内側にある象牙質にまで虫歯の汚染が進行した状態です。しみる・痛むなどの症状があります。 |
虫歯部分を除去し、インレー(つめもの)で補います。 |
C3 |
歯の中の神経にまで虫歯の汚染が進んだ状態です。何もしなくてもズキズキ痛みます。 |
汚染された神経を除去し、洗浄、消毒してから薬剤を詰める根管(こんかん)治療を行います。その上に支台とクラウン(かぶせもの)を装着します。 |
C4 |
歯の大部分が溶けてしまった状態です。歯の神経が死んでしまうといったん痛みはなくなりますが、歯根の先に膿が溜まるとふたたび激しく痛みます。 |
ほとんどの場合、抜歯が選択されます。抜歯後は入れ歯またはブリッジ、インプラント治療を行って失った歯の機能回復を図ります。 |
Pick up!~痛くない治療~
虫歯治療に苦手意識はありませんか? それはきっと「治療に痛いイメージ」があるからでしょう。しかし歯科医療や技術の進歩により、ほとんど「痛くない治療」ができるようになってきています。治療中に痛みを感じないように施すのが「麻酔注射」です。その注射自体が苦手な方にも安心していただけるように、さまざまな工夫をしています。
表面麻酔の使用
麻酔が必要な部位の歯肉に、まずジェル状の表面麻酔を塗ります。すると注射の針の「チクッ」とする痛みが軽減します。
細い注射針の採用
歯科で使用できる注射針の中で、もっとも細い針「33G」を採用しています。注射針は、細ければ細いほど痛みを抑えられます。
麻酔液を温める
体温と差がある冷たい麻酔液を注入すると、「痛み」を感じやすくなります。それは冬に氷水に指をつけると「冷たい」というより「痛い」と感じるのと同じです。当院では麻酔液を体温に近づけてから使用します。
電動麻酔器の使用
電動麻酔器は麻酔液を一定の圧力で注入できます。圧力が不安定だと「圧痛」を感じることがあるので、電動麻酔器を使用することで痛みを軽減します。
Pick up!~親知らず~
親知らずとは28本の永久歯が生えそろったあとで、奥歯のその奥に生えてくる第3大臼歯です。親知らずは必ず抜歯しなければいけないものではありません。まっすぐ生えていて、まわりの歯に悪影響を与えず、痛みなどをともなわないときにはそのまま残すことがほとんどです。健康な親知らずは、将来的にほかの歯を抜歯しなければならなくなった際に、移植して使うことができる場合もあるのです。抜歯をするかどうかは、精密検査の結果から判断します。
親知らずを抜歯するメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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Pick up!~顎関節症~
歯科医院で行うのは歯の治療だけではありません。顎の関節の治療も行います。次のような症状が続く場合は顎関節症が疑われます。いろいろな症状があるように原因もさまざまで、複数の原因が重なっていることもあるため、治療の際には原因を取り除いたり、症状の緩和のための療法を行ったりします。
顎関節症の代表的な症状
- 口を開けづらい
- 口が大きく開かない
- 口を開けたり閉めたりすると、顎が「カクカク」「シャリシャリ」鳴る
- 顎関節が痛む
- 顎が外れることがある など
顎関節症の原因
- 精神的なストレス
- 歯ぎしり
- 唇や頬の内側を咬むクセ
- 頬杖、うつぶせ寝 など
- 片側だけで咬むクセ など
顎関節症の治療法
- 咬み合わせの調整
- スプリント(マウスピース)による調整
- 顎まわりの筋肉の緊張緩和
- 顎関節の手術(重度の場合)